耳鼻咽喉・頭頸部外科

医師

松井祐興 耳鼻咽喉・頭頸部外科部長
日本耳鼻咽喉科学会耳鼻咽喉科専門医、日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会耳鼻咽喉科専門研修指導医、日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会補聴器相談医認定、日本耳科学会認定医、日本がん治療認定医機構がん治療認定医、難病指定医(耳鼻咽喉・頭頸部外科)、小児慢性特定疾病指定医、15条指定医、厚生労働省補聴器適合判定医師研修会修了、厚生労働省音声言語機能等判定医師研修会修了、臨床研修指導医養講習修了、がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修修了、嚥下障害講習会修了、日本静脈経腸栄養学会TNTコース修了、こどもの難聴基礎講習修了、JPTECプロバイダーコース修了、日本医師会ACLS(二次救命処置)研修修了、ISLSコース研修修了、ICLSコース研修修了、PRIMARY CARE TRAUMA LIFE SUPPORT COURSE修了、山形大学医学部臨床准教授(耳鼻咽喉・頭頚部外科学分野担当)
吉田祥徳 耳鼻咽喉・頭頸部外科副科長
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会耳鼻咽喉科専門医、15条指定医、難病指定医、小児慢性特定疾病指定医、臨床研修指導医講習会修了、嚥下障害講習会・胃瘻造設時嚥下機能評価加算に関する研修修了、がん等の診療に携わる医師等に対する緩和ケア研修修了
塩水紀香 耳鼻咽喉・頭頸部外科副科長
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会耳鼻咽喉科専門医、嚥下障害講習会修了、がん等の診療に携わる医師等に対する緩和ケア研修修了
安孫子佑子 耳鼻咽喉・頭頸部外医長
15条指定医、がん等の診療に携わる医師等に対する緩和ケア研修修了

(更新日:2026年10月23日)

主な対象疾患

 耳・鼻・口腔・唾液腺・咽頭・喉頭の疾患、頸部の腫瘍、耳性めまい、顔面神経麻痺、声の異常などの診察・治療を行っています。
 庄内地区の耳鼻咽喉・頭頸部外科領域の疾患に対して、入院および手術症例において、ほぼ全ての症例に対応しています。特に、悪性腫瘍などの希少疾患に対する加療を行っています。  

外来診療について

 地域連携を重視し、地域のかかりつけ医からの紹介状持参の症例に対して、診察や手術、入院加療を行っています。
 一般的な耳鼻咽喉科の一次診療はかかりつけ医にお願いし、当院では対応が難しい症例に特化して診察を行っています。よって、急性期治療終了後の普段の処置や内服管理については、地域のかかりつけ医へ依頼させていただく方針としています。
 当科の予約外の外来受付時間は、手術日でない火曜日、木曜日は11:00まで、手術日である月曜日、水曜日、金曜日は、10:00までです。特に、水曜日は緊急入院を要する紹介状持参症例について受付を行っています。
 緊急手術・緊急入院に対応しているため、特に、予約外は外来診療の待ち時間が長くなることがあります。待ち時間の解消に努めていますが、1~4時間待ちになることが多いです。さらに、紹介状の持参がない場合はさらに待ち時間が長くなることが多いです。

診療内容および特色

頭頸部腫瘍

 頭頸部癌(口唇および口腔、鼻腔および副鼻腔、咽頭、喉頭、唾液腺に発生する癌)は、胃癌、大腸癌、肺癌などと比較してその発生頻度は低く、全癌のおよそ5%程度と考えられています。頭頸部には咀嚼、嚥下、発声、呼吸など生活機能に重要な役割を果たす臓器が多く、これらが障害されると患者さんの生活の質に深刻な影響を及ぼします。したがって、頭頸部癌に対する治療では、癌の根治と機能温存をいかに両立させるかが重要になります。当科では疾患別、進行期別の治療方針を決めており、標準的、あるいはその患者さんにとって現実的に妥当と思われる治療法を提示しています。患者さんやご家族に十分説明し、一つずつ納得しながら治療を進めていくことを大切に考えています。治療方針や手術術式によっては放射線科(放射線治療)、形成外科、外科、精神科、歯科口腔外科とのチーム医療を実践しています。また、セカンドオピニオンをお受けすることもできますし、場合によっては当院から提案させていただくこともあります。

耳科、聴覚 / めまい、平衡

 真珠腫性中耳炎、癒着性中耳炎などを含めた慢性中耳炎の手術を行います。当科では、経外耳道的内視鏡下耳科手術(TEES transcanal endoscopic ear surgery) を積極的に導入しています。 顕微鏡下に行う通常の耳科手術では、耳の中は狭いために耳の後ろを切開し、手前の骨を大きく削開する必要がありましたが、内視鏡を用いることで、広い視野で奥まで拡大して観察することが可能となります。入院期間は、3~7日程度で行っています。また、病変が広範囲に及ぶ場合には、耳の後ろの切開が必要となりますが、顕微鏡と併用することでより良い手術を行うことができます。また、人工内耳手術などの手術は、当科で検査を行い、適応となりうる可能性がある症例については実施施設に紹介をさせていただいています。

 めまいの原因を調べるためには、めまいを起こしているときの眼の動きを、特殊なメガネ型の赤外線カメラを用いて診断します。同時に、難聴の合併の有無を確認するため、聴力検査を行います。また、重心動揺計で体の揺れを測定したり、平衡機能検査(温度眼振検査など)を症例に応じて行います。さらに、めまいを起こす病気には耳をはじめとしてからだの各器官から送られてくる情報が集まる小脳や脳幹などに異常をきたす脳神経の病気などがあります。必要に応じてMRI、CTなどの画像検査を行っています。

鼻・副鼻腔

 難治性の副鼻腔炎に対しては内視鏡を利用して鼻の中からの手術を行っています。内視鏡を使った低侵襲な手術を基本としています。ただし、全ての症例に対して、内視鏡手術とするわけではなく、手術前の諸検査の結果から、最良と思われる手術方法を決定しています。副鼻腔は複雑な構造をしており、眼球、視神経、頭蓋底に近接しているため、安全に手術を行うために積極的にナビゲーションシステムを用いています。これは、手術中に器具の位置を術前に撮影したCT画像上に表示させるものです。また、術後の出血予防として、従来はガーゼで鼻腔内をパッキングしていたため抜去時の疼痛を認めましたが、止血被覆材に変更することで、疼痛の軽減となっています。

特筆すべき診療実績

【単位:件】

新患症例数 2023年 2024年 2025年
口腔がん 17 21 23
咽頭がん 24 26 31
喉頭がん 6 10 11
鼻・副鼻腔がん 5 3 3
甲状腺がん 4 6 9
唾液腺がん 4 2 2
その他の悪性腫瘍 31 42 27

【単位:件】

手術件数 2023年 2024年 2025年
耳科領域
 鼓室形成術 9 9 10
 鼓膜チューブ挿入術 35 29 53
 先天性耳瘻管摘出術 4 1 12
 外耳道形成術 0 1 1
 鼓膜形成術 3 0 0
 乳突削開術 1 0 2
鼻科領域
 内視鏡下鼻副鼻腔手術Ⅰ 0 4 1
 内視鏡下鼻副鼻腔手術Ⅱ 4 13 7
 内視鏡下鼻副鼻腔手術Ⅲ 26 22 29
 内視鏡下鼻副鼻腔手術Ⅳ 64 78 82
 鼻中隔矯正術 59 72 68
 鼻甲介切除術 128 155 167
 顎・顔面骨折整復術 5 2 2
口腔咽喉頭・頭頸部領域
 扁桃摘出術 96 134 134
 舌、口腔、咽頭腫瘍摘出術 下記 1)-4) の計 31 38 46
 1)舌・口腔良性腫瘍摘出術 8 9 12
 2)舌・口腔悪性腫瘍摘出術 8 14 15
 3)咽頭良性腫瘍摘出術 11 11 15
 4)咽頭悪性腫瘍摘出術 4 4 4
 喉頭微細手術 23 21 12
 嚥下機能改善手術、誤嚥防止手術、音声機能改善手術 3 4 1
 喉頭形成術 0 1 0
 喉頭截開術 0 1 0
 頸部郭清術 17 22 21
 1)顎下腺良性腫瘍摘出術 0 0 2
 2)顎下腺悪性腫瘍摘出術 0 1 1
 3)耳下腺良性腫瘍摘出術 22 17 21
 4)耳下腺悪性腫瘍摘出術 1 1 0
 5)甲状腺良性腫瘍摘出術 7 11 13
 6)甲状腺悪性腫瘍摘出術 6 3 7
 7)鼻・副鼻腔良性腫瘍摘出術 5 5 9
 8)鼻・副鼻腔悪性腫瘍摘出術 1 2 1
 9)喉頭悪性腫瘍摘出術 2 4 1
 10)リンパ節生検 26 39 30
 11)頸部嚢胞摘出術 5 4 3
 12)顎下腺摘出術 5 4 5
その他
 異物摘出術(外耳・鼻腔・咽頭) 49 44 71
 気管切開術 28 21 26

ご紹介いただく際の留意事項

  • ・外来診療の効率化のため、可能な範囲で紹介患者さんの病歴、既往、検査結果など情報提供いただければ幸いです。水曜日は、長時間の手術日であり急を要しない症例のご紹介は避けていただければ幸いです。
  • ・緊急入院や緊急手術となる可能性がある疾患については、時間外においても随時受け付けますので、ご連絡いただければ幸いです。
  • ・頭頸部悪性腫瘍の進行は非常に早く、予後はよくないです。頸部の硬結を伴うリンパ節腫脹、嗄声などの悪性腫瘍を強く疑う場合は、頭頸部悪性腫瘍の可能性があります。診断から治療まで時間を要しますので、頭頸部悪性腫瘍と強く疑う場合は、院外予約枠以外ではなく、予約外でも構いませんので最短での当科外来日の受付をお願いします。