医師 | 診療内容等 |
日本海総合病院・乳腺外科は、山形県庄内地方で唯一の乳腺外科であり、当地区一円における乳がんの患者様の診療に当たっています。地域の開業医クリニック・病院からの紹介も多く、病院間の医療連携にも積極的に取り組んでいます。
乳腺外科での診療は、増え続ける『乳がん』をいかに早期に診断するか、そして乳がんと診断された患者様にいかに適切な(=世界最先端の)治療をご提供するか、ということにつきます。当院では、平成23年秋に、最新鋭のデジタルマンモグラフィを導入し、高精細モニター診断を用いてより一層の画質の向上に努めています。また、撮影は女性のマンモグラフィ撮影認定放射線技師が担当します。
疑わしい病変に対しては、画像ガイド下に針生検、マンモトーム生検を行い大きなキズをつけずに診断します。当院では、年間106~126例の手術を行っています(平成24~26年度)。手術にあたっては、最新鋭のヘリカルCT、3次元MRI、フルデジタル超音波装置を駆使し乳がんの正確な広がり診断を行うことにより、がんの部分だけを切除し乳房を残す『乳房温存療法』を積極的に取り入れています(平成24年度~平成26年度の乳房温存率は73%)。また、腋窩のセンチネルリンパ節生検をいち早く導入しており、現在多くの患者様で腋窩リンパ節郭清を省略しています。さらに、乳房全摘後の乳房再建についても、当院の形成外科専門医と連携し取り組んでいます(平成26年の一次再建例は7例)。
薬物療法(化学療法・ホルモン療法・分子標的治療)の実施に関しては、各種のガイドライン(日本乳癌学会、ザンクトガレンおよびNCCN)に準じて行います。外来に専用の化学療法治療室を有しており、最先端の放射線照射装置を有し、放射線治療専門医がその治療計画を行っています。
私どもは、常に地域の皆様のご期待にお応えできるよう、診療レベルをさらに向上させるべく日々努力してまいります。
(文責:天野 吾郎)