栄養サポートチーム
栄養サポートチーム(NST)について | 各職種の役割について |
資料 | NST通信 |
山形県・酒田市病院機構が発行している広報誌「あきほ」にNSTの記事が掲載されました。
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「NST」とは、Nutrition(栄養)Support(サポート)Team(チーム)の頭文字をとったものです。当院のNSTは医師、歯科医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、 言語聴覚士、理学療法士、臨床検査技師、診療放射線技師、医事課職員など、約40名の医療スタッフで構成されています。NSTの目的は、適切な栄養管理法の提案を通 して、入院関連合併症を予防し、治療成績を上げることです。入院中の栄養状態や治療内容を考慮し、重点的な栄養管理の必要性が高い患者さんに対して、多職種 による集学的な介入を行っております。
栄養サポートチーム(NST)について
NST設置の目的
本チームは、患者の栄養状態や治療のゴールを踏まえ、適切な栄養管理を提案します。そのことにより、入院患者の治療成績向上・回復・自宅退院・社会復帰を促進することを主な目的としています。
NSTの役割
- 栄養評価
- 栄養管理法の提案
- 合併症の予防、早期発見、治療
- 診療材料等の適正使用による医療コスト削減
- 各委員会との連携
- 病院スタッフへの栄養管理に対する知識の啓蒙
- 栄養管理に関する地域連携を円滑にするため、周辺地域の医療施設との情報共有
活動内容
- 各部署のNSTメンバーは栄養評価、問題症例の抽出、栄養介入に努める
- 各部署のNSTメンバーは会議の出席を義務とする(但し、業務に支障がないことを前提とする)
- 問題症例はNST介入症例とし、NST介入記録を作成する
- 栄養処方に関しては主治医に提言を行う形でコンサルトを行い、カルテの診療記録およびNST記録に記載する
- NST活動の評価(治療効果、教育効果、経済効果の評価)を行う
- 定期的な研修会を行い、院内職員に栄養教育を行う
- 必要に応じて各学会への参加や先進地視察を行い、栄養管理の知識や技術を習得する
- 院内の他チーム(褥瘡対策チーム、緩和ケアチーム、呼吸器サポートチーム、嚥下サポートチーム等)と連携する
介入症例の抽出
- 入院時の栄養評価で、NST介入が必要と思われる症例については、主治医が「栄養管理計画書」の「NSTへの連絡」項目に「要」と記入する
- 入院患者の栄養状態は、栄養スクリーニング結果に基づく標準的な栄養評価手法を用いて判定し、低栄養が特定された患者や栄養状態が悪化する可能性がある患者は、NST介入を主治医に提案する
- 「褥瘡発生報告書」が作成された患者について、NST介入を主治医に提案する
- 入院中にNST介入が必要であると主治医が判断した場合は、NSTに直接連絡し介入とする
- 介入終了は、対象者が退院した場合、主治医から介入中止の連絡があった場合、NSTが介入中止と判断した場合とする
各職種の役割について
NST医師の役割
- 介入対象者の病状把握
- 栄養障害の有無や重症度の判定
- 治療方針の確認
- 栄養補給に関する最終的な決定
- 栄養管理法の手技の実際と指導
- 適切な栄養管理がなされているかの確認
- 栄養療法の効果判定と合併症の確認
- 栄養管理上の問題点の解決
NST看護師の役割
- 病状観察及び適切な栄養管理がなされているかの確認
- 入院までの食生活情報の提供
- 食事摂取場面からの情報提供(食形態の確認、摂取状況、嚥下状態等)
- 栄養学的問題症例の抽出及び提示
- 体重測定などの身体計測
- 病棟リンクナースは、介入対象者であることが分かるように、病棟内で表示し、患者・家族に説明する
- NST新規介入患者には、「NST介入依頼票」を作成する
- 褥瘡を有する患者について、栄養療法の強化が必要な場合はNST介入を検討する
- 必要に応じて、介入者の退院時や外来患者に対して、栄養療法の情報を提供する
- 退院した介入者の栄養管理について、必要に応じて経過観察を行う
- 「栄養管理計画書」が適切に記載されているか、適宜確認する
NST薬剤師の役割
- 生化学的知識に基づいた栄養療法の提言や問題点の抽出
- 処方内容のモニタリング
- 栄養剤の説明
- 服薬指導の実施
- 栄養関連製剤の情報提供
NST管理栄養士の役割
- 身体計測値の変化や推定摂取栄養量の評価とモニタリング
- 推定必要栄養量の算出
- 食形態の検討
- 栄養指導の実施
- 栄養関連の情報提供
- 転院先への栄養管理情報の提供(NST介入終了サマリーの作成等)
NST臨床検査技師の役割
- 種々のデータに基づく対象患者の抽出
- 血液生化学データの把握と解釈
- 得られたデータに基づく病態や栄養状態に関する問題点の抽出及びアドバイス
- 検査データに関わる情報提供
NSTリハビリテーション・スタッフの役割
- 各種リハビリテーション状況の把握と情報共有
- 食事摂取状況の情報提供とアドバイス
- 摂食嚥下障害に関する情報提供
NST放射線技師の役割
- 各種放射線検査実施での協力
- 各種放射線検査に関わる情報提供
NST歯科医師・歯科衛生士の役割
- 介入対象者の口腔内の病状把握と診断
- 口腔機能評価及び治療
- NST回診、NSTカンファレンスへの参加、情報提供
- 他職種への口腔ケアに関する情報提供や教育と知識の普及
NST事務職員の役割
- 経済面についての情報提供と検討
- 診療報酬改訂等、栄養関連の情報提供
NST定期勉強会
1~2カ月に1回の頻度で院内勉強会を開催し、栄養に関する知識を深めています。
(院外の医療従事者の皆様も参加可能な勉強会につきましては、現在休止中ですが、今後、再開していく予定です。)
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資料
リンクをクリックすると別窓で表示いたします。
*約束食事箋 R6.8 PDF:(750KB)
*嚥下食パンフレット 学会分類 PDF:(726KB)
*日本海総合病院採用の経腸栄養剤及び栄養補助食品一覧表 R5.7 PDF:(423KB)
*日本海総合病院採用の経口栄養剤及び栄養補助食品一覧表(写真付き) R6.5 PDF:(601KB)
*トロミの作り方(日本海総合病院版) PDF:(938KB)
NST通信(不定期に発行しています)
第116号(令和 6年 3月 4日発行)PDF 第97号(平成30年10月 1日発行)PDF 第89号(平成29年 1月11日発行)PDF