低侵襲手術支援ロボット

低侵襲ロボット支援手術とは?

低侵襲ロボット支援手術は患者さんの負担が少ない腹腔鏡手術と同じようにいくつかの小さな切開部を作り、外科医の操作に従って内視鏡・メス・鉗子を動かして行う内視鏡手術です。

ダヴィンチ鉗子写真

低侵襲手術支援ロボットダヴィンチ(daVinci)サージカルシステム

ダヴィンチは、低侵襲技術を用いて複雑な手術を可能とするために開発されました。
高画質で立体的な3Dハイビジョンシステムの手術画像の下、人間の手の動きを正確に再現する装置です。
術者は鮮明な画像を見ながら、人の手首よりはるかに大きく曲がって回転する手首を備えた器具(鉗子)を使用し、精緻な手術を行うことができます。
ロボット支援手術は完全に医師の操作によって実施されます。

ダヴィンチ手術画像 ダヴィンチ機器構成画像

低侵襲ロボット支援手術の特長

ダヴィンチ特長の画像

メッセージ

呼吸器外科部長 金内 直樹
 平成30年度の診療報酬改定により、手術支援ロボットダヴィンチを用いた呼吸器外科手術(肺癌、縦郭腫瘍)が保険診療内で行えるようになりました。ダヴィンチには高精細3次元画像、多関節をもつ鉗子、インテュイティブモーションと呼ばれる手振れ防止機能が搭載され、これまでの胸腔鏡手術以上に質の高い手術を可能にします。しかし、ダヴィンチを用いた手術を保険診療で行うためには一定の施設基準を満たさなければなりません。当科では山形県、東北地方に先駆けこの施設基準を取得しました。
 これからは手術支援ロボットダヴィンチを活用した、質の高い呼吸器外科手術を提供できるよう呼吸器外科ダヴィンチチーム一丸となって努力してまいります。
泌尿器科部長 川村 裕子
 ロボット支援手術は通常の腹腔鏡手術と異なり、画像を3次元で拡大して見られる、器具を細かく自在に動かすことができる、という特徴があります。前立腺癌に対するロボット支援手術は2012年4月に保険が効くようになりました。開腹手術と比べて①傷が小さくて済む、②出血が少ない、③より正確で緻密な手術ができる、などの利点があります。このため全国で導入が進み、2014年には開腹手術の数を上回りました。
 県内では山形大学附属病院に続き2施設目となりますが、庄内地域の皆さんが新しい医療技術の恩恵を十分に受けられるよう、チーム一丸となって治療の質と安全性の向上に取り組んでいます。

よくあるご質問(FAQ)

Q1.ロボットによる手術は怖い気がします。
A1.ダヴィンチ手術は、認定資格を取得し、トレーニングを積んだ医師によって行われます。医師をサポートするのがロボットの役割で、ダヴィンチ自身が勝手に動作することはありません。医師がロボットを活用し、より精緻に行う手術とお考えください。

Q2.ロボット支援手術の費用はいくらくらいかかりますか?
A2.それぞれの疾患によって手術費用は異なります。前立腺がん手術の場合、2012年4月より健康保険が適用となりました。また高額療養費制度も適用されます。詳細は各科にお問合せください。

ダヴィンチオペ室写真