がん診療連携拠点病院

がん診療連携拠点病院とは

専門的ながん医療の提供、がん診療の連携協力体制の整備、および患者への相談支援や情報提供などの役割を担う病院として、都道府県の推薦を基に厚生労働大臣が指定した病院です。

  • ・都道府県がん診療連携拠点病院
  • ・地域がん診療連携拠点病院
  • ・特定領域がん診療連携拠点病院

の3種類があります。
当院は「地域がん診療連携拠点病院」に指定されています。

外部リンク

がん情報サービスについて、下記をクリックしてください。
がん診療サービス(日本海総合病院 掲載ページ)

がん遺伝子パネル検査について

2020年1月1日より、当院はがんゲノム医療連携病院に指定されました。
このことにより、がんゲノム医療拠点病院である山形大学医学部附属病院と連携し、2019年6月から保険適用となったがん遺伝子パネル検査が実施可能となりました。がん遺伝子パネル検査が受けられる庄内唯一の病院として、診療を行っています。

がんゲノム医療とは

 私たちの体は、約37兆個の細胞から作られています。その細胞には核という遺伝子が詰め込まれているお部屋があります。遺伝子は人間の体の設計図であり、この設計図を元に体が作られます。がんはこの遺伝子の変化が原因で起こる病気です。遺伝子は約2万個あることが分かっていますが、がんと関連する遺伝子は数百個見つかっています。どの遺伝子に変化があるかによって、がん細胞の特徴やお薬の効き目が違うことが分かってきました。

がん遺伝子パネル検査とは

 この検査は血液やがんの組織に含まれる、がんに関係する50種類以上の遺伝子を一度に調べます。患者さんのがん細胞の遺伝子を調べることで、その特徴に合った治療薬が見つかる可能性があります。

外部リンク

がんゲノム医療・がん遺伝子パネル検査等に関する詳しい情報について、下記をクリックしてください。
がんゲノム医療 もっと詳しく

参照:国立がん研究センター がん情報サービス

対象となる患者さん

当院でがん遺伝子パネル検査の対象となる患者さんは以下の通りです。
・標準治療(現在利用できる最良の治療)が終了となった、または終了が見込まれる固形がん(血液のがん以外)の患者さん
・原発不明がん(最初に発生した臓器がどこか分からないがん)の患者さん
・標準的な治療法が確立されていない希少がん(患者数が少ないまれながん)の患者さん
上記の状況を満たし、医師の診察にて最終的に検査が可能かどうか判断させていただきます。

検査の種類

当院では、保険診療に基づく5種類のがん遺伝子パネル検査を実施しています。

検査名 検査に必要な検体 対象となる遺伝子数
FoundationOneⓇCDx がん細胞 324
OncoGuide™ NCCオンコパネル がん細胞と採血 124
FoundationOneⓇLiquid CDx 採血 324
Guardant360®CDx 採血 74
GenMineTOP®がんゲノム
プロファイリングシステム
がん細胞と採血 737

※どの種類の検査を行うかどうかは、院内で検討会を行い、決めています。

検査の費用

560,000円(保険診療額)の1〜3割負担になります。
検査提出時440,000円/検査完了時(結果説明時)120,000円と、2回に分けて費用が発生します。
上記 、検査料の他に診察料や診断料・管理料等がかかる場合もあります。
高額療養費(限度額認定)を利用することにより、医療費の自己負担の軽減が可能となる場合がありますので、詳しくは当院エントランスホール内にある⑰医療・福祉センターにご相談ください。

検査を受けるには

〈患者さんへ〉
○現在当院にてがん治療中の方は、主治医にご相談ください。
○他院にてがん治療中の方、まずかかりつけ医院の主治医に検査についてご相談ください。
 当院にて検査をご希望される場合、対応可能ながんの種類は以下の通りとなります。

対象疾患 診療科 対応日
食道がん/胃がん/大腸がん/膵がん/胆道がん/肝臓がん/原発不明がん 消化器内科
外科
消化器内科(水)
外科(水、木)
乳がん 乳腺外科
前立腺がん/腎がん/膀胱がん/尿管がん/男性生殖器系全般 泌尿器科

 がん遺伝子パネル検査に関して、予約外や紹介状を持参いただいていない状態での受診は受け付けていません。
 主治医にご相談いただき、紹介状をご持参のうえ受診ください。上記以外のがんにつきましては、随時当院の外来を紹介受診してください。
 結果が出るまでは1~2か月程度かかります。検査結果の説明日の調整は「がん相談支援センター」が患者さんと直接行い、決定します。

  • <他医療機関の主治医の先生へ>
    紹介の際は以下に記載したものをご準備いただき、当院「がん相談支援センター」へお問い合わせください。
    ・専用FAX用紙(別紙様式1)
    ・専用の診療情報提供書(別紙様式2)
    ・直近のCT画像データ
    ・検査データ
    ・病理レポート(レポートにはホルマリンの固定時間の記載をお願いします)
    ・病理検体(ブロックとガラススライドすべて)
専用FAX用紙(別紙様式1) PDF 専用の診療情報提供書(別紙様式2) PDF

 検査実施後も継続して臨床情報を登録する必要がありますので、当院から情報提供の依頼をさせていただく場合があります。
 初回受診後、検査実施の可否、保険適用か否かについて院内で検討し、数日中に「がん相談支援センター」より医療機関宛にご連絡いたします。そのため、FAX用紙の連絡担当者欄は必ずご記載ください。

検査の流れ

がん遺伝子パネル検査の流れ説明画像

検査でわかること

①治療薬に関する情報
がん遺伝子パネル検査を受けた患者さんの9割程度は、特定のがんに特有の遺伝子の変化が検出されます。このような結果の場合には、これまで行ってきた標準的な治療が最もおすすめされます。
残りの1割程度の患者さんでは、がん細胞の遺伝子の変化に対応した治療薬が提案されます。標準的な治療と同じように利用できる治療薬が提案される場合もあれば、臨床試験などの特別な治療が提案される場合もあります。また、効きにくい治療薬に関する情報が得られる場合もあります。

②ご自身のがんに関する情報
原発不明がんの患者さんでは、最初にがんが発生した臓器を推定することができる情報(診断的情報)が得られる場合があります。

③遺伝性腫瘍
遺伝子の変化を調べることで、患者さんが生まれつきがんになりやすい体質を持っていることが分かる場合があります。がんになりやすい体質は「遺伝性腫瘍」とも呼ばれます。遺伝性腫瘍の情報は患者さん本人だけでなく、お子さんやきょうだいなどの血縁者にも関係します。また、患者さんの治療やご家族のがん対策に繋げることができる場合もあります。
遺伝カウンセリングとは?
遺伝に関する不安や悩みを伺ったり、遺伝子検査等について情報を提供したりします。
患者さんとご家族が最適な意思選択ができるようお手伝いいたします。

がん遺伝子パネル検査に関するお問い合わせについて

代表電話 0234-26-2001 へおかけいただき、「がん遺伝子パネル検査の件で、がん相談支援センターお願いします。」とお伝えください。
がん相談支援センターについて、下記をクリックしてください。
※病院紹介>病院の機能・特色>がん相談支援センターのページに移動します。

院内がん登録

がん診療連携拠点病院は「がん対策基本法」に基づき、自院で診断・治療を行った全ての患者さんのがんについての情報を、国立がん研究センターに報告を行うことが義務付けられています。


院内がん登録報告書 2022年版 PDF 院内がん登録報告書 2021年版 PDF 院内がん登録報告書 2020年版 PDF 院内がん登録報告書 2019年版 PDF 院内がん登録報告書 2018年版 PDF 院内がん登録報告書 2017年版 PDF