栄養サポートチーム

【締め切りました】NST専門療法士実地修練研修について(2023/05/17)

山形県・酒田市病院機構が発行している広報誌「あきほ」にNSTの記事が掲載されました。

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あきほ28号

 「NST」とは、Nutrition(栄養)Support(サポート)Team(チーム)の頭文字をとったものです。チーム医療の一環として栄養管理することで、治療効率を高めます。
 当院では、2004年4月から活動しており、医師、看護師、薬剤師、臨床検査技師、放射線技師、作業療法士、言語聴覚士、歯科衛生士、管理栄養士、事務職員がメンバーとなっています。

栄養サポートチーム(NST)について

NST設置の目的

 本チームは、患者の栄養状態を判定し、最もふさわしい栄養管理法を提言することで、患者の治療、回復、退院、社会復帰等を図ることを目的とする。

NSTの役割

  1. 適切な栄養評価
  2. 適切な栄養管理法の提言
  3. 合併症の予防、早期発見、治療
  4. 診療材料等の省力化
  5. 各委員会との相互協力
  6. 病院スタッフへの栄養管理に対する知識の啓蒙、修得
  7. 栄養管理に関する地域連携を円滑にするため、周辺地域の医療施設と情報を共有する。

活動内容

  1. 各部署のNSTメンバーは栄養評価、問題症例の抽出、介入治療に努める
  2. 各部署のNSTメンバーは会議の出席を義務とする(但し、業務に支障がないことを前提とする)
  3. 問題症例はNST介入症例とし、NST介入記録を作成する
  4. 栄養処方に関しては主治医に提言を行う形でコンサルトし、カルテの診療記録およびNST記録に記載する
  5. NST活動の評価(治療効果、教育効果、経済効果)を行う
  6. 講演会を適宜行い、院内職員に栄養教育を行う
  7. 院内NST発表会を年1回以上実施し、院内外に活動報告をする
  8. 必要に応じて各学会への参加や先進地視察を行い、栄養管理の知識や技術を習得する
  9. 院内の他チーム(褥瘡チーム、緩和ケアチーム、呼吸器サポートチーム等)と連携する

介入症例の抽出

  1. 入院時の栄養評価で、NST介入が必要と思われる症例については、主治医が「栄養管理計画書」の「NSTへの連絡」項目に「要」と記入する
  2. 全入院患者の採血結果を検査部がフォローし、2週間ごとに、アルブミン3.0g/dL未満である患者を抽出して、管理栄養士が適宜NST介入を主治医に提案する
  3. 「褥瘡発生報告書」が作成された患者について、NST介入を主治医に提案する
  4. 入院中にNST介入が必要であると主治医が判断した場合は、NSTに直接連絡し介入とする
  5. 介入終了は、対象者が退院した場合、主治医から介入中止の連絡があった場合、NSTが介入中止と判断した場合とする

各職種の役割について

NST医師の役割

  1. 介入対象者の病状の把握
  2. 栄養障害の有無や程度の判定
  3. 主治医の治療方針の確認
  4. 栄養補給に関する最終的な決定
  5. 栄養管理法の手技の実際と指導
  6. 適切な栄養管理がなされているかの確認
  7. 栄養療法の効果判定と合併症の確認
  8. 栄養管理上の問題点の解決

NST看護師の役割

  1. 病状観察及び適切な栄養管理がなされているかの確認
  2. 入院までの食生活情報の提供
  3. 食事摂取場面からの情報提供(食形態の確認、摂取状況、嚥下状態等)
  4. 栄養学的問題症例の抽出及び提示
  5. 体重測定などの身体計測
  6. 病棟リンクナースは、介入対象者であることが分かるように、病棟内で表示し、患者・家族に説明する
  7. NST新規介入者には、「口腔ケアアセスメント票」を作成する
  8. 褥瘡のある患者について、栄養管理が必要な場合はNSTに連絡をする
  9. 必要に応じて、介入者の退院時や外来患者に対して、栄養療法の情報を提供する
  10. 退院した介入者の栄養管理について、必要に応じて経過観察する
  11. 「栄養管理計画書」が適切に記載されているか、適宜確認する

NST薬剤師の役割

  1. 生化学的知識に基づいた栄養療法の提言や問題点の抽出
  2. 処方内容からのモニタリング
  3. 栄養剤の説明
  4. 服薬指導の実施
  5. 栄養関連製剤の情報提供

NST管理栄養士の役割

  1. 身体計測の変化や摂取栄養量の把握など栄養アセスメントとモニタリング
  2. 必要栄養量の算出
  3. 食形態の検討
  4. 栄養指導の実施
  5. 栄養関連の情報提供
  6. 転院先への栄養管理情報の提供(NST介入終了サマリーの作成等)

NST臨床検査技師の役割

  1. 検査データに基づく対象患者の抽出
  2. 血液検査データの把握と解釈
  3. データに基づく病態や栄養状態に関する問題点の抽出及びアドバイス
  4. 細菌検査結果など検査データに関わる情報提供

NSTリハビリテーション・スタッフの役割

  1. 各種リハビリテーション状況の把握
  2. 食事摂取状況の情報提供とアドバイス
  3. 摂食嚥下障害に関する情報提供

NST放射線技師の役割

  1. 各種放射線検査実施での協力
  2. 各種放射線検査に関わる情報提供

NST歯科医師・歯科衛生士の役割

  1. 介入対象者の口腔内の病状把握と診断
  2. 口腔機能改善のための評価および治療
  3. 介護者・本人への口腔ケア指導
  4. 他職種への口腔ケアに関する情報提供や教育と知識の普及

NST事務職員の役割

  1. 経済性についての情報提供と検討
  2. 診療報酬改訂等、栄養関連の情報提供

NST定期勉強会

1~2カ月に1回の頻度で院内勉強会を開催し、栄養に関する知識を深めています。
(院外の医療従事者の皆様も参加可能な勉強会につきましては、現在休止中です。)

NST勉強会1 NST勉強会2 NST勉強会3

資料

リンクをクリックすると別窓で表示いたします。
*約束食事箋 R3.5 PDF:(399KB) *嚥下食パンフレット 学会分類2013 PDF:(355KB) *日本海総合病院採用の栄養剤一覧表 R3.7 PDF:(278KB) *トロミの作り方(日本海総合病院版) PDF:(938KB)

NST通信(不定期に発行しています)

第97号(平成30年10月 1日発行)PDF 第89号(平成29年 1月11日発行)PDF

(更新日:2023年12月8日)