臨床工学部
1987年に誕生した国家資格で、医師の指示のもとに生命維持管理装置の操作及び保守点検を行う業とする医療機器の専門職です。医療は日々進歩しており、それに伴い医療機器の多様化・高度化が進んでいます。安全に医療が行われるよう各スタッフ医療機器の操作や特徴のみならず各専門分野の知識・技術の習得に努めています。
臨床工学に係る専門資格等保持者 令和6年9月1日現在
資格名 | 取得人数 |
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体外循環技術認定士 | 5名 |
心血管インターベンション技師 | 1名 |
不整脈治療専門臨床工学技士 | 2名 |
透析技術認定士 | 2名 |
呼吸療法認定士 | 4名 |
認定医療機器管理臨床工学技士 | 1名 |
認定血液浄化臨床工学技士 | 1名 |
認定集中治療関連臨床工学技士 | 1名 |
医療機器情報コミュニケータ(MDIC) | 1名 |
腎代替療法専門指導士 | 1名 |
当院での体制・担当業務
当院には臨床工学部長(医師)1名、臨床工学技士17名(男性12名・女性5名)で構成されています。
血液浄化・医療機器管理業務を主体としたチームと、手術室、カテ室業務等を主体としたチーム、麻酔補助業務を主体としたチームの2チームで業務を担当していて、2チームはそれぞれ完全に独立しているわけではなく、チーム同士互いにサポートできるようにしています。そのため、チームごとの連携がスムーズにいくよう日々のコミュニケーションを大切にしています。またオンコール体制をとることで緊急の治療や機器トラブル等に対応しています。
また、宿日直にオンコール体制を加えることにより、24時間365日、緊急の治療や機器トラブルに対応しています。
担当業務の紹介
血液浄化業務
人工透析室で施行する血液透析から、集中治療室で施行されることの多い急性期の血液浄化、また血漿交換や血液吸着、腹水濾過濃縮などのアフェレーシスまで血液浄化全般を担当しています。これらの治療が安全かつ円滑に遂行されるため透析液管理や機器のメンテナンスも実施しています。
機器管理業務
輸液ポンプやシリンジポンプ、人工呼吸器など中央管理している医療機器の日常点検、使用前後の点検、修理、トラブル対応、定期点検、納品、更新、廃棄などの一連の管理を行います。添付文書をはじめとした各種文書管理も行っています。これらの業務は機器管理システムを用いて効率的に業務を行っています。また、医療機器の安全使用に関する研修の講師も担当します。
2023年度 機器管理業務実績
区 分 | 件 数 |
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使用前・使用後点検 | 38,124件 |
使用中点検 | 1,923件 |
新規登録 | 209件 |
廃棄登録 | 135件 |
修理等トラブル対応 | 1,289件 |
部品交換 | 1,229件 |
定期点検 | 754件 |
手術室業務
人工心肺装置の操作や、ナビゲーション業務、ロボット支援手術業務など高度な医療機器が関わる手術対応等を担当します。最近では麻酔補助業務も加わり当院独自の研修期間を得て認定を受けた技士が業務に携わります。
循環器業務
虚血性心疾患や不整脈疾患に対する検査や治療で用いる装置の操作を行い医師と連携し適切な医療を提供できるよう努めています。IABPやPCPSなど補助循環装置の導入・操作を行います。
心臓植込みデバイス業務
心臓植込みデバイスの新規植込み、電池交換術に立ち合いプログラマ操作を行います。ペースメーカー外来では適切に動作しているかチェックを行います。電気メスを使用する際はデバイスへの影響が無いよう患者に合わせた設定変更を行います。遠隔モニタリングを導入している患者のデータ確認などのフォローアップを行います。
(更新日:2024年5月1日)