検査部

理念

  1. 安心、信頼、高度な医療提供
  2. 保健、医療、福祉の地域連携
  3. 地域に貢献する病院経営 をもとに検査部品質方針を土台とした、良質な検査サービスを提供する。

基本方針

  1. 私たちは温かい心で患者さんに接します。
  2. 安全・迅速・正確をモットーに、質の高い検査を提供し、地域医療に貢献します。
  3. 他職種との協力連携を高め、チーム医療の一翼を担います。
  4. 常に新しい知識と技術を身に着け、自己のアップデートをし続けます。
  5. 費用対効果を意識し、検査業務の効率化とコスト削減に努めます。
  6. 私たちは検査部のすべてのプロセスにおいて、国際規格ISO15189の要求事項に従い、適合性を遵守します。
  7. この品質方針は、日本海総合病院検査部全体に伝達され、理解されます。
  8. 品質方針の適切性を持続させるために、検査部はレビューを実施します。

医師

髙橋美奈子 診療部長(兼)検査部長(兼)内科部長
日本内科学会認定内科医・総合内科専門医、診療情報管理士、向精神薬の適正使用に係る研修修了、厚生労働省指定オンライン診療研修修了

(更新日:2024年4月1日)

当院検査部はISO15189の認定施設です

(2018年8月23日にISO15189の認定を受けました。)

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 国際規格ISO15189とは、臨床検査室の品質と能力に関する特定要求事項を提供するものとして国際標準化機構(International Organization for Standardization:ISO)が作成した国際規格です。ISO15189は品質マネジメントシステムと技術的要求事項から構成されており、認定取得した臨床検査室の検査値は国際的に通用することを意味します。

認定範囲

 「基幹項目」「非基幹項目」のうち、尿糞便等検査、血液学的検査、生化学的検査、免疫学的検査、微生物学的検査、生理学的検査の該当する検査項目 詳細は、公益財団法人日本適合性認定協会の「臨床検査室の認定」ページをご覧ください。

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品質保証施設認証書

一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会より、品質保証施設認証を受けました。
(2022年6月1日付)
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検査部の紹介

 正確で安全な臨床検査結果を、できるだけ早く臨床に提供することは、患者さんの臨床診断・治療経過判定のため不可欠です。 私たちは、24時間体制で臨床検査を行っています。
 以下に説明します7つの部門で、専門的に臨床検査を行っています。

検査部部門紹介
採血室

 当院の採血室は2階にあります。朝8時の診療開始時より採血が始まり、1日平均採血患者数は400人前後で、多いときには500人を超えます。これは山形県内の病院の中でも1、2を争う人数です。
 混雑することが多い採血室ですが、どのようなときでも安心して採血が受けられるよう、「安全に」「間違いなく」「待ち時間の短縮」 をモットーに、採血室一同、患者さんに添った対応に努めています。

採血の様子
【採血の様子】
一般検査
尿分析装置画像
【尿分析装置】

 尿中の蛋白、糖、潜血反応、ビリルビンなどの検査や、尿沈渣検査(がん細胞疑いや特殊な病気に特異的なマルベリー小体も報告しています)、大便中の潜血検査や寄生虫の虫卵検査、髄液検査、腹水や胸水の検査、関節液の結晶検査、不妊治療の精液検査などを行います。

血液検査

 まず自動分析装置にて赤血球・白血球・血小板の数や形態を測定し、貧血や感染症、白血病、 出血傾向などを検査します。(血球算定)
 血球算定の結果から顕微鏡で白血球や赤血球の異常を確認し、貧血や白血病など血液疾患の検索を行います。(血液像 目視)
 白血病などの血液疾患が疑われた場合には血液内科医が骨髄を採取する検査(骨髄穿刺)を実施しますので、 採取された骨髄液を検査部にて数を数え、顕微鏡を用いて骨髄内の細胞の種類を分類します(骨髄分画)。
 疾患の診断や治療効果判定に欠かせない検査です。
 その他に抗凝固薬(血液をサラサラにする)の効果が出ているかどうかの検査や、血栓の有無を確認する検査などを行っています。(血液凝固検査)

末梢血像・骨髄像 鏡検画像
【末梢血像・骨髄像 鏡検】
生化学・免疫検査
生化学・免疫自動分析装置画像
生化学・免疫自動分析装置画像
【生化学・免疫自動分析装置】

 診断や治療を行う上で欠かせない検査の1つです。採取した血液や尿などに含まれる様々な成分を化学的に分析しています。肝機能検査(AST,ALT、γ-GTなど)、腎機能検査(BUN,クレアチニンなど)、 脂質検査(コレステロール、中性脂肪など)感染症検査(B型肝炎、C型肝炎など)、感染症検査(B型肝炎、C型肝炎など)、腫瘍マーカー、ホルモン検査などを行っています。

微生物検査

感染症の原因となる微生物は発熱・下痢・肺炎などいろいろな症状を起こすため、血液・糞便・尿・喀痰など多くの材料(これを検体と呼びます)を用いて検査を行います。そこから原因となる微生物を確定したり、さらに治療に有効な薬剤が何か判定をする場合もあります。また、薬剤耐性菌(抗生物質が効かなくなった細菌)に関する情報を、病院内の医師、看護師等に発信したり、院内ラウンドに参加することにより院内感染の予防と管理に携わっています。

微生物検査の様子
【微生物検査の様子】
病理検査
病理組織標本作製の様子
【病理組織標本作製の様子】

 手術や内視鏡検査などで取り出した組織の標本作製、尿、穿刺液、喀痰、子宮頸部擦過物などの細胞のスクリーニング、手術中の迅速標本作製、病理解剖の介助などを行います。
 細胞検査士、国際細胞検査士、認定病理検査技師、二級臨床検査士(病理学)の資格を持つ技師が複数おり、業務を担当しています。

輸血検査

血液型検査や輸血をするための交差適合試験、不規則抗体検査、直接・間接クームス試験、自己血輸血に関する検査、血液製剤の保管・管理などを行います。

全自動輸血検査装置画像
【全自動輸血検査装置】
輸血を受ける方へ
輸血検査では輸血に関する検査と輸血する血液の管理をしています。
ABO式血液型検査では、間違えた血液型を輸血してしまうと重篤な副作用を引き起こすため、絶対間違わないように、別の時点で採血した血液を複数回検査することで、血液型を確定しています。
さらに、より安全に輸血をするために、血液型だけでなく、輸血した赤血球が壊れることを防ぐための検査もしています。
また、医師の指示により、自己血輸血も行なっています。
自己血輸血は、手術前に採血した自分の血液を輸血することをいい、この場合、自分の血液を戻すことになるので、献血由来の血液と違って、より安全な輸血ができます。
生理検査
頚動脈エコー検査画像
頚動脈エコー検査画像
【呼吸機能検査】

 心電図、肺機能検査、心臓・腹部・頸動脈・下肢静脈などの超音波検査、脳波、聴力検査、平衡機能検査、血圧脈波検査、神経伝導速度検査、心肺運動負荷試験などを行っています。
 生理検査室担当者は、当院で実施するTIVI(経カテーテル大動脈弁置換術)やMitraClip(経皮的僧帽弁接合不全修復術)に院内のハートチームのメンバーとして参加しています。

遺伝子検査

 新型コロナウイルスや結核菌などの病原体(ウイルス、細菌)遺伝子検査を主に実施しています。
 また、敗血症などの重症感染症時に病原微生物や薬剤耐性遺伝子の検出に遺伝子検査を活用しています。
 迅速な治療方針の決定や適切な抗菌薬の選択など患者さんへのサービス向上と貢献に注力しています。

遺伝子検査の様子
【遺伝子検査の様子】

検査部 資格取得状況 令和6年4月1日現在

認定資格 取得者数
細胞検査士 5人
国際細胞検査士 3人
超音波検査士 消化器領域 5人
超音波検査士 循環器領域 5人
超音波検査士 体表臓器領域 1人
血管診療技師 1人
認定病理検査技師 5人
認定輸血検査技師 4人
認定救急検査技師 1人
認定心電検査技師 1人
日本不整脈心電学会 心電図検定1級 1人
心臓リハビリテーション指導士 2人
細胞治療認定管理師 1人
二級臨床検査士(病理学) 5人
二級臨床検査士(免疫血清) 2人
二級臨床検査士(微生物) 1人
緊急臨床検査士 3人
第2種ME技術者 4人
日本サイトメトリー技術者認定 1人
特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者 5人
有機溶剤作業主任者 3人
一般毒劇物取扱者 2人
臨床検査技師臨地実習指導者 1人
山形県糖尿病療養指導士 1人

(更新日:2022年4月1日)