リハビリテーション科
対象者ひとりひとりについて医学的・社会的視点から身体能力や生活環境等を十分評価し、それぞれの目標に向けて適切なプログラムを作成します。
《回復期病棟でのリハビリテーション》
2015年4月1日より、365日体制のリハビリテーションを回復期病棟にて開始しました。
入院当日より訓練を開始し、早期回復・在宅復帰を目的とし毎日集中的にリハビリテーションを行います。
《療養病棟でのリハビリテーション》
急性期医療の治療後、引き続き医療提供の必要な患者さんに対し、一日も早い在宅復帰をめざし、身体機能の維持・向上、生活の質の向上を目的としたリハビリテーションを行います。
《スタッフ構成(令和6年10月現在)》
理学療法士 23名
作業療法士 19名
言語聴覚士 6名
事務 1名
《リハビリに係る専門資格等保持者》 令和6年10月現在
資格名 | 人数 |
---|---|
介護予防認定理学療法士 | 1名 |
地域理学療法認定理学療法士 | 1名 |
脳卒中認定理学療法士 | 3名 |
認定作業療法士 | 2名 |
認定言語聴覚士 失語・高次脳機能障害領域 | 1名 |
登録理学療法士 | 15名 |
3学会合同呼吸療法認定士 | 2名 |
回復期セラピストマネージャー | 2名 |
がんのリハビリテーション研修会修了 | 14名 |
《施設基準》
- ・脳血管疾患等リハビリテーション料(Ⅰ)
- ・運動器リハビリテーション料(Ⅰ)
- ・呼吸器リハビリテーション料(Ⅰ)
- ・廃用症候群リハビリテーション料(Ⅰ)
- ・がん患者リハビリテーション料
理学療法室・作業療法室・言語聴覚療法室が同じフロアにあり、担当同士や担当以外の間でも患者さんのリハビリ状況を把握しやすく、様々な角度から目標に向けてのアプローチが可能となっています。
《理学療法》
病気やケガ等によって身体が不自由になった人々に対し、運動によって日常生活活動(起きる、座る、立つ等)や移動動作の改善または維持・予防をめざし治療します。
必要に応じて屋外での歩行練習や外出練習など、それぞれの生活場面を想定した訓練や、自宅退院に向けて家屋評価を行い、患者さんの状態に合わせながら必要なところへの手すりの配置や段差の解消なども具体的に提案します。

理学療法の様子
《作業療法》
日常生活の様々な動作の獲得を目指しながら、訓練室での訓練だけでなく、看護師・介護士と連携し実際の生活場面での身の回りの動作の訓練をすすめていきます。必要に応じてご家庭でもできるよう介助方法の指導も行います。また、家事動作の獲得にむけて洗濯や掃除、実際に買い物に行ってから調理を行うなど、退院後の生活に近い状態での訓練も行っています。
職業復帰への働きかけとしては、仕事の内容を確認しながらの動作訓練やパソコン操作等の必要な訓練を行っています。

作業療法の様子
《言語聴覚療法》
言語機能の障害(失語・構音障害など)や食べること・飲みこみの障害(嚥下障害)に対し、評価治療を行います。
医師、看護師、管理栄養士と連携しながら、安心しておいしく召し上がっていただけるような食事内容や食事姿勢の検討、ご家族にもわかりやすいコミュニケーションのとりかたの指導も行っております。

言語聴覚療法の様子
《リハビリテーション科としての取り組み》
歩行を補助する適切な補助具や装具の選定を行います
歩行機能の再建、自立した歩行移動の獲得のため、患者さんの症状に合わせて、杖などの歩行補助具や短下肢・長下肢装具を選定し提案します。特に下肢装具の選定については、脳卒中認定理学療法士や経験を有する理学療法士が専門的な視点から評価・治療を提供する「装具カンファレンス」を行っております。
運転機能評価を行っています
退院後、自動車運転を希望される患者さんに対して、医師の指示のもと自動車運転評価を行っています。評価では、各種神経心理学検査や高次脳機能検査とドライブシミュレータ(HONDAセーフティナビ)を使用しての運転操作技能検査を行っています。

さまざまな治療機器を使用しています
筋力増強運動を図る機器や、持久性向上のための自転車エルゴメータやトレッドミルがあります。物理療法としては、光線療法(スーパーライザー)や低周波電気治療機器(Postim)を用いた電気刺激療法などを使用しています。ウォークWay(アニマ株式会社)、表面筋電計(EMGマスター)も活用しています。

自立支援型地域ケア会議や、地域の介護予防事業へ参加しています
自立支援型地域ケア会議への参加に加え、酒田市による訪問リハビリテーション事業や介護予防教室の担当、介護保険認定審査会審査員を担当しております。また、通いの場への講師派遣を行い、介護予防への積極的な介入を行っております。
学術大会での発表や学術誌への投稿など、学術活動にも力をいれています
院内での症例検討会や各種学会発表にも力を入れて取り組んでいます。発表にあたってはプリセプター制をとっており、サポートも行っています。
